京都国際マンガミュージアム

 今朝、化粧しながらテレビ見てたら、「京都国際マンガミュージアムhttp://www.kyotomm.com/の紹介していましてね。へーっ、こんなんできたんやーって見入ってたのです。

 もともと京都にある京都精華大学って学校にはマンガ学科があるのは知ってたんですけどね。竹宮恵子とかが講師してて。そこの図書館はかなりマンガが充実してるとは聞いてましたのよ。

 ほんで今度新しく、その精華大学と文化庁京都市によって「国際マンガミュージアム」が、昔の小学校の校舎を利用して作られたそうな。京都の昔の小学校の校舎ってのは、デザインがなかなかよくていろんなことに利用されているのですよね。

 テレビ見てたら、入館料払えば相当な数のマンガが読み放題で、研究室とか資料室もあって、いろんなマンガ雑誌の創刊号とかも所蔵してあるらしい。だから本当に「マンガという文化」の資料館であり記念館らしいのね。ちなみに館長は養老孟司先生。

 特別展示(今は世界のマンガ展)とかシンポジウム(次回のゲストは諸星大二郎先生)も開かれるみたいですの。

 京都にこういうのが出来たのはいいんだけど、足踏み入れちゃうと出てこれなくなりそうでかなわんなぁ。うわっ、でも行きたいっ。500円で一日読み放題だしよっ。

 そういいつつ現在、私は、ほとんとマンガを読まないし、今のマンガは知らないのですよ。なんでなんだろう。手を出したらキリがなくて時間を食われるのが嫌とかもあるんだけど。大体、読書自体、京都と日本史の本以外はあんまり読まなくて本屋の新刊本コーナーなどにも行かなくなった。

 私の家は仕事の関係で(本屋ではないのですが)メジャーなマンガ雑誌(ジャンプとか、マガジンとか、チャンピオンとか、りぼん、なかよし、そういう系)が置いてあったので、かなり小さい頃からマンガを読むのが習慣だったんですね。つっても、私と弟だけか。妹達は読まなかったなあ。で、親戚のお姉さんが相当なマンガコレクターで、彼女の家には「マンガ部屋」というものがあって部屋の壁一面の本棚にマンガがあったのです。そこに出入りして全部読んだなぁ。ベルばらとか、デビルマンもあったし、ドカベンとか、パタリロとか、ガラスの仮面とか、ジャンル無茶苦茶だけど、有名なのは、ほとんどあったんじゃないかな。その親戚のお姉さんは後に上京してアニメーターになった。もう亡くなられたんだけど。当時は私は小学生だったし、そういう言葉もなかったんだけど、彼女は「オタク」だったんでしょうね。
 今思うと、マンガに関してはエライ恵まれた状況にいたのですね。今更ながら。

 弟は絵の道目指してたし私もある時までは漫画家になりたいとかぼんやり思ってたなぁ。だからと言って何もしてないのですが。昔から女体の絵しか描かなかったけどよ、、、。知り合いに頼まれてパンフレットとかのイラストとかはよく描いていたのですけどね。

 でも、いつのまにか、ほとんとマンガを読まなくなった。理由は自分でもよくわからんが。読めばおもしろいと思うんがだ探さなくなったな。その場にあれば読むって程度かなぁ。
 しかし改めて思うと、子供の頃はホンマにマンガに恵まれてたなぁ。特に私は外で人と遊ぶのが嫌いな暗いガキだったので(今でもそうなんだけど)マンガばっかり読んでたなぁ。


 そういえば先日、同業の新人の娘と話をしてて、歴史の勉強は、どうすればいいのかと聞かれたのですよ。私なんかガイドとしてはホンマにキャリアも無くって駄目駄目で(そのことでこの秋相当まいったよ)人にアドバイスとか出来る立場ではないんですけどね。いえ、これは謙遜してるんじゃなくってマジに。

 京都、奈良は勿論なんだけど、やっぱり案内業してて「歴史」ってのは避けて通れないものなので、苦手な人はホンマ難儀してるみたいやし。

 だからと言って、興味や基本的な知識のない人がいきなり歴史がどうのこうの勉強しても頭に入りにくいし、テキストの字面をなぞるだけでは、語ることができない。しかも年配のお客さんなんかは、絶対にワシらより「歴史」詳しいわけなんですよ。受けてきた教育が違うし大河ドラマとか見てるしよ。だから難しいんですよね、そういう人相手に「歴史」を語るのは。

 ほんで、マンガ読めばいいみたいなことを私は、その娘に言ったんですよ。マンガの方が頭に入りやすいし、小説より短時間で読めるからって。ベテランの人は眉を潜める邪道勉強方かも知れないけどさ。マンガを馬鹿にする人は、するからね。ちなみに私の最初の男もマンガ嫌いだった。子供の読むモンだからって。てめぇの思考回路や社会性の無さの方がガキやっちゅうねん、と、今なら思うけどよ。

 勧めたのは、

 山岸涼子の「日出処の天子」。
 聖徳太子がゲイだけど(笑)、基本的な仏教伝来辺りから蘇我物部の抗争、蘇我氏のポジションと推古女帝あたりまでの基本的な歴史の流れは忠実だから、それが頭に入ると奈良の法隆寺、飛鳥周辺の案内は強くなると思う。ほんで山岸涼子先生のマンガはその他にも古事記を題材にしたモノが多いですしね。やはり古事記っていうのは基本的におさえるべきモンやから。
 私も法隆寺行く度に、「聖徳太子ゲイ説」とか言いたくなってね、、、言いませんけどね、、、、でも行く度に考えてますよ。
 もともとこのマンガ自体が山岸先生が梅原猛の画期的な法隆寺論「隠された十字架」を読んで描かれたものらしいですね。「隠された十字架」は、そうと知る以前に読んでたんですけど。「法隆寺聖徳太子の怨霊の為に作られた鎮魂の寺である」という説なんです。その根拠も述べてあるし、「日出処の天子」とセットで読むと、おもしろさが増します。



 里中満智子の「天上の虹」。
 大化の改心で蘇我氏を滅ぼした天智天皇中大兄皇子)の娘であり、天武天皇大海人皇子)の后である持統天皇が主人公なので、奈良の薬師寺やら大和三山、あと滋賀県の大津(ここは天智帝が都を開いた場所)、あと滋賀県の蒲生野(天武帝額田王の相聞歌の場所)、京都山科(天智帝陵がある)そうだ、大津皇子とかも出てくるから奈良二上山とか、活用できる場所は、かなり多いのです。


 大和和紀の「あさきゆめみし」。
 源氏物語がかなり忠実に描かれてるから、京都紫野の紫式部の墓、滋賀石山寺紫式部が源氏の構想を練った場所)、舞台となった京都御所、宇治十帖の舞台となった京都府宇治市、「明石の巻」の舞台となった兵庫県の明石とか。

 
 上記のマンガは、ガイド業の役に立つよーってお姉さんは、偉そうに、その娘に教えたわけです。で、上記のマンガなんか、かなりメジャー処だと思ってたんだけど、その娘(20代半ば)は全然聞いたことがないようでした。そういうもんなのか。まあ私も最近のマンガ知らんし、知っても消化できねーけどよ。